クラウドサービスの費用見積方法ガイド

クラウド/DX
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AWSやAzure、GCPなどのクラウドサービスは、いつでも小さく始められていつでも利用を停止できるメリットがあります。

一方で、費用に関してはレンタルサーバのように一定ではなく、利用に応じて増えることも減ることもあります。また、利用するサービスと利用方法によって見積額が大きく変動します。

この記事では、クラウドサービスの費用の見積もり方法と、不必要に費用が大きくならないように気をつけるべきポイントについて説明します。

この記事はこんな人におすすめ
  • AWSやAzureの費用見積を算出したい
  • クラウドサービスの費用感を事前に把握しておきたい
  • クラウドサービスの費用が増えすぎないように管理したい

まずは大まかな構成を決める

クラウドサービスに限ったことではありませんが、システム開発において最も大切なのは『何をしたいサービスなのか』を明確にすることです。

不必要に冗長化構成を取ったり、オーバースペックなインスタンスを使用したりすれば当たり前ですが費用もかさんでしまします。

そのために有効なのが、最終盤では無いにせよまず大まかなアーキテクチャ図を書いて各部について検討することです。

とはいえ、これからクラウド上でサービスを作り始める人にとって、アーキテクチャのアタリを取ることは難しいことだと思います。そんな時のために、各社でサンプルアーキテクチャが公開されています。

目的別クラウド構成と料金試算例 | AWS
クラウド導入をお考えの方のためへ、ご利用の多い用途における代表的なクラウド構成に加えて、様々な用途で必要となる AWS ソリューション構成例、試算例をユースケースごとにご紹介いたします。
Azure アーキテクチャを参照する - Azure Architecture Center
参照アーキテクチャのアーキテクチャ ダイアグラムとテクノロジの説明、クラウド アーキテクチャの実際の例、Azure 上での一般的なワークロードに関するソリューションのアイデアを紹介します。

上記のサイトから、AWSにおける『AWS ソリューション構成例 – 動的 Web サイト』を例に考えてみます。

この構成は下記のような特徴を持っています。

  • 動的なWebサイト、Webサービスをホストするのに向いている
  • ロードバランサ配下にEC2があり、Auto Scallingができるようになっており、アクセススパイク時のパフォーマンスが高い
  • EC2とRDSがマルチAZ化されており、可用性を高めている

例えばWebサービスをAWSにおいてみたいときはこちらの構成をベースに考えればよいわけです。これで月額およそ760USDなので、この金額を払ってもパフォーマンスや可用性を優先したいのであればほぼそのまま使えば大丈夫です。

逆にマルチAZにするほど重要なサービスでない場合は片方のEC2, RDSを削除してシングルAZ構成にすれば費用を抑えることができます。

この構成よりも更にセキュリティを…ということであればELBにWAFを、WAFにManagel Ruleをといったように必要なサービスをアタッチできます。が、その分コストについては増大します。

各サービスごとの単価イメージを掴む

大まかにアーキテクチャの全体像が設計できたら、システムの要件に合わせて細部を少しずつ変更したりサービスを追加したりしてバランスを調整します。

その際に重要なのが、利用するサービスごとの単価のイメージを掴んでおくことです。

例えば上記のWebサイト向けの構成ですと、EC2とRDSが最も単価が高くなっています。これ以外の構成でも、得てしてデータベースサービスは全体で大きなポーションを占めがちです。

その他にはCDNやデータ分析用のData Warehouseも比較的高価になりがちです。サービスによってはクラウド内外へのデータ転送も無視できないボリュームになることがあります。

また、サービスを運用する上で重要な、ユーザ数の増加によるインスタンスのサイズアップや、DBのデータ容量も大切な要素です。

サービスが遅くなるのは問題ですが、むやみにインスタンスのサイズアップで対応してはコストが大きくなるばかりです。

価格シミュレータを使って費用を算出する

構成とサービスの調整が完了したら、データ転送やAPIのCall数なども計算してみましょう。

特にCDNを使った動画配信や、データのI/Oが大きなWebサービスなどは、これら動的なコストが大きいため、しっかりとユーザ数の見積りなどをしてコスト感を掴んでおくことが大切です。

費用の計算には各社が出しているシミュレータを利用しましょう。条件を打ち込むと費用を算出してくれます。

AWS Pricing Calculator
AWS Pricing Calculator lets you explore AWS services, and create an estimate for the cost of your use cases on AWS.

予想外に費用が上がってしまった場合は?

きちんと計算していても、いつの間にか不要なサービスやインスタンスのサイズアップをしてしまうことは珍しくありません。

クラウドのコストが高くなっている、と感じたときには下記の手順で正しく利用できているかを再度考えてみましょう。

  1. 設計はベストプラクティスに則っているか
  2. 不要なインスタンスはきちんと停止しているか
  3. 過剰な冗長化やサービスを有効化していないか
  4. スポットインスタンスを活用しているか
  5. リザーブドインスタンスなどの割引プランを活用しているか

ここまでの文章で設計を最適化する重要性はご理解いただけているかと思いますが、意外に多いのが2.のようにそもそも余計なインスタンスを止め忘れているケースです。

インスタンスの開始/停止はユーザ側の責任であるため、自分で稼働させたインスタンスを止め忘れたからと言って料金の変換などは望めません。必ずチェックするようにしましょう。

また、各クラウドサービスではリザーブドインスタンスという、複数年での利用量をコミットすることで単価を下げる仕組みがあります。

すぐに消してしまうインスタンスや将来的にどうなるかわからないサービスには不向きですが、最低1年はある程度以上使うことが分かっていれば定価よりもお得にクラウドサービスを使うことができます。

おわりに

この記事ではクラウドサービスの見積もりと、コスト抑制の方法について説明しました。オンプレミスと違ってクラウドの大きな特徴としては、「設計の巧拙によって利用料も変わってくる」ということです。

設計のベストプラクティスやお得な利用プランを知っているのと知らないのとではコスト削減のアイデアも大きく変わります。

また、サービス自体もどんどん新しいものが安くなっていきますので、結局の所常に情報をアップデートすることがもっとも費用に対しても高価のある施策となります。

最新の情報にキャッチアップしてクラウドをお得に使ってください。

今回は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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Huli

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