東工大MOTの特色と学内の雰囲気、在籍者の所属企業などについて卒業生が説明します

titech mot atmosphere MBA/MOT
MBA/MOT

前回は私が修了した東京工業大学MOT(技術経営)コースについて概要を書かせていただきました。

今回は、本課程に入学した後気になる疑問について公式資料と私の経験とをお伝えします。本記事では下記のようなポイントについて説明していきます。

  • 受験生および在学生のタイプ(所属業界、肩書、年齢層など)
  • 東工大MOTで学ぶモチベーション
  • キャンパス内の雰囲気とコミュニケーションに関して
  • 他大学進学と同課程Ph.D進学に関して

受験生・在学生のデモグラフィックデータ

まず、本課程に所属する学生の人口統計的な概要です。

※詳細な個人情報は明かされないため、公表されていない部分に関しては筆者の調査によるものです

入試の傾向と倍率

まずは直近の入試と入学者の状況です。データは公式HP(http://www.mot.titech.ac.jp/entrance/entrance_stat/)より抜粋しました。

●入試

平成29年8月、12月入試(一般・社会人)
志願者数90名
合格者数45名
平成28年8月、12月入試(一般・社会人)
志願者数73名
合格者数43名
平成27年8月、12月入試(一般・社会人)
志願者数51名
合格者数34名

●入学者

平成30年
4月入学30名
9月入学10名
平成29年
4月入学27名
9月入学11名
平成28年
4月入学31名
9月入学14名

全体の傾向として志望者数は増加していますので倍率も上がってきています。最新ですとおおよそ2倍程度です。また、もともと4月の入学者が多かったのですが、最近では後期である9月からの入学者割合が増加しています。

この理由として推測できるのは、東工大に限らず大学院の入試の多くは初夏〜盛夏に多く、東工大MOTでは毎年8月に受験が執り行われています。

入試のタイミング上、翌4月入学であれば合格から入学まで半年以上間があくところ、同年9月入学であれば合格から即入学が可能です。多忙な社会人であれば半年以上先に自分の環境がどうなるか確定していないことも多いでしょうし、4月は異動や転勤の辞令も最も起きやすいです。

したがって、比較的状況が安定しているタイミングで受験〜入学までを速やかに行いたい人にとっては8月受験→9月入学は進行がスムーズであると言えます。

(コラム)国内MBA/MOTの存続について

やや余談ではありますが、近年では文科省の後押しもあり国内の大学でもMBAコースが増え、同時に社会人学生を希望される方も増えています。

しかし志望者増加のペース以上に受け皿が拡大した結果、多くのスクールが定員割れ、赤字であることも指摘されています。

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そういった中で本課程で倍率が上がってきているのは、本課程が数少ない優良ビジネススクールであり、社会に対し有用な人材を輩出し続けていることの証明といえるでしょう。

また、東京工業大学という学歴としての付加価値とも無関係では無いと思います。東工大のOBOG組織は蔵前会といいますが、本課程の修了者も例外なく加入の権利があり、卒業後も各種のネットワーキングの機会があります。

フルタイム学生と社会人学生

続いてはフルタイム学生(学部から直接進学)と社会人学生の比率です。データは本課程パンフレット(https://educ.titech.ac.jp/isc/publications/)から持ってきています。

平成30年時点で修士課程の学生が98名で、フルタイム学生が20名で社会人学生が78名です。私が検討していた2015年〜2016年頃ではフルタイム学生がおおよそ3分の1でしたので社会人学生の比率は上昇傾向にあると言えそうです。

ちなみに一学年の入試合格人数は40〜45名程度で毎年変わりありません。下の図でやや入試の合格数より学生が多い理由は、毎年仕事の都合などで休学される学生がいることと、東工大の他学部博士課程から校内のプログラムで同課程を同時履修(デュアルディグリーという制度)する学生がいるためです。

社会人学生の統計

上記データより、一学年あたりの社会人学生は大体35人くらいであることがわかります。では、その35人の内訳はどうなっているでしょうか。

※筆者の同級生を想定しつつサンプルしています。

●所属業界

業界としては製造が最も多く、次いでITです。上位2つで過半数となります。その他医療金融コンサルなどの専門サービス業の出身者が多いです。

技術経営という学問の性質上、技術力が競争優位性に直結する製造やITはやはり親和性が高い業界ということでしょう。また通学の都合上、都内で勤務されている方にほぼ限定されますのでコンサルや金融など丸の内大手町方面からお越しの方もいらっしゃいます。

●年齢

年齢は20代後半から50代前半までが正規分布しているようなイメージで、ボリュームゾーンはアラフォーです。意外と50代の人口構成比も多く、セカンドキャリアを模索している方もおられました。

余談ですが年齢的にお子さんがいらっしゃる家庭も多いため、入試の前に「家族の理解を得る」というExamが発生すると皆さんおっしゃっていました笑

●肩書

肩書は概ね年齢と一致しますが、少ないながらも会社役員、起業家の方もいらっしゃいました。

何のために社会人大学生となるのか?

上記のように会社でも中核以上の役割を果たしつつ大学院へ通うのですから、皆さんそれぞれのモチベーションをお持ちです。

どういった意思を持って学ぶのかは個々人の自由なので決して優劣や正誤はありません。私が同級生と話す中で聞いた、東工大MOTへ来た理由は例えば下記のようなものがあります。

  • 業務で満たせない、あるいは学びたかったが機会がなかった学問を純粋に修めたい
  • 転職、転勤、部署異動、起業などキャリアの転換として
  • 社会人生活も後半となり、セカンドキャリアを考える機会として
  • 独学で経営をしてきたが、体系だった知識を習得したい
  • 知識のインプットとアウトプットを通じてキャリアの棚卸しをしたい
  • スキルと意識の高いネットワークを構築したい

これらに共通するものがあるとすれば『現状の仕事やプライベートの環境では手に入らないものを求めている』ということだと思います。

事実東工大MOTでできた経験は他の場所ではなかなかできなかったと思いますし、あれほど負荷の高いワークは独学ではまず完遂しきれなかったでしょう。

そういった、いわば高密度のトレーニングジムのような場を提供してくれるコースだと感じます。

学内の雰囲気について

同級生とは何らかの損得がある場では無いので基本的には和気あいあいとしています。上記の円グラフのように年齢も肩書もバラバラですが縦の関係は特にありません。大人としてのリスペクトだけです。

貴重な時間とお金とを使って通学するので、学問に対しては皆真剣そのもので、特にアウトプットについては時間の許す限りクオリティを追い込む風潮があったと思います。複数人のグループでプレゼンテーションを作ることも多いのですが、SkypeやSlackで議論を交わしているチームをよく目撃しました。

卒業後の進路について

卒業後の進路ですが、フルタイム学生は一般的な大学と同じように新卒で就職していきます。就職先のネームバリューはかなり良くて、若い方は皆優秀だと思います。

社会人学生はそのまま会社に戻る方もいらっしゃいますが、これを機に転職する人も多いです。

また、マネジメントの知識をアピールして海外赴任を決めた方や、外資企業のカントリーマネージャーとして独立した人もいます。

かくいう私も東工大での出会いをきっかけに転職を果たしました(卒業後ではなく在籍中に就職した珍し目のパターンです)

東工大MOTには博士課程のイノベーション科学コースもあります。修士論文の査読者が増えることと、口頭試問がありますが、MOTからそのまま進学することが可能です。

Ph.Dへの進学率は研究室によってまちまちですが、本コース内であれば複数の教員から指導を受けることも可能ですので、アドバイスは広く受けることができます。

まとめ

統計情報と定性情報で東工大MOTの雰囲気を説明しました。

意外にも年齢や肩書が広く分布していますが、講義中は驚くほどフラットな空気で、会社のような縦関係は感じません。その代わり皆それぞれのモチベーションで真剣に学問に向き合っています。

もしあなたが普段の仕事や生活で経験できないことを学びたいのであれば、是非一度資料や説明会で情報を集めて見て下さい。

当ブログでも引き続き本課程の情報を発信できればと思います。

今回は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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